2009年10月5日月曜日

はるかなる木星へ

ココのところ、南の空に一番明るく輝く星は木星である。その木星にちなんだ府中郷土の森博物館が協賛のプラネタリウムの番組が「はるかなる木星へ」というもの。全天周のCG映像で大迫力。時折プラネタリウム全体が浮いているような錯覚に襲われる。

ナレーターの声はなんとなく聞いたような声だったが思い出せずにいたが、エンドロールで野島裕史さんの名前を見て納得した。野島さんはTVKで以前やっていたCGアニメ「スケアクロウマン(かかし男って意味)」の主人公スケアクロウマンをやっていた方。スケアクロウマンはTOHOシネマズの映画の前のCMのキャラクターなので見た方もおられると思う。

今年はなんでも「地動説」を唱えたガリレオが望遠鏡を覗いた時から400年になるという。そのために今年は宇宙天文年というらしい。

ガリレオが覗いた星々は月、太陽、木星などである。特に木星にはわれわれの地球の衛星の月のように木星にも衛星があることを発見した。イオ、ガニメデ、エウロパ、カリストである。のちにこの4つの衛星は彼の名前をとってガリレオ衛星と呼ばれることになる。

その木星に行った衛星はいままでNASAによる探査で「パイオニア10号11号」「ボイジャー1号2号」そして近年打ち上げられたのが探査機「ガリレオ」である。

「はるかなる木星へ」はその探査機ガリレオの旅物語である。

探査機ガリレオは、企画当初液体燃料使用型スペースシャトルで打ち上げられる予定だった。が、チャレンジャーの事故によりその計画は変更を余儀なくされた。液体燃料固体燃料併用型のスペースシャトルでの打ち上げ。しかしそうすると打ち上げスピードが足りなくて木星に届かない。

そこで考え出されたのが、地球の重力を使ったスイングバイという方式。それを使うと、時間は数倍かかるけれど、低燃費で木星へたどり着かせることが出来る。それをNASAは使うことにした。

しかしそれを使ったおかげで高出力アンテナの傘が開かなくなってしまった。出力の低いアンテナに依存することとなり、プログラムを書き換えた。

その後の飛行は順調で、シューメーカーレビー彗星の追突の動画を送ってきたり、木星のガスの大気にプローブ(カプセル)を落としそのデータを送ってきたり、ガリレオ衛星の詳細なデータを送ってきたりしていた。木星の衛星たちに生命の源の水があることがわかった。

ガリレオはもう少し活動をする予定だったが、衛星の重力に引っかかり落ちて自らの体に付着しているであろう地球の細菌でその衛星の環境を変えてはいけない。よって、自ら木星の大気圏に突入し自分の身を燃やし尽くすことが最後の仕事だった。

NASAからの司令により探査機ガリレオは木星に突っ込んでいった。

そんな内容の番組である。

自ら木星に突っ込んでいく探査機ガリレオの姿に泣いた。プラネタリウムの番組ごときで泣かされるとは思わなかった。

プラネタリウム秋番組
世界天文年記念番組はるかなる木星へ
~12/6(日)毎日(休館日を除く)
観覧料:大人400円、中学生以下200円(博物館入場料200円が別に必要)

オススメ度★★★★★

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